ページトップ画像提供:たびらい https://www.tabirai.net/shizuoka/
地形で有名な雲見(くもみ)には、波止場からボートで5分以内の場所にある「牛着岩(うしつきいわ)」「三競(さんきょう)」「黒崎(くろさき)」「赤井浜・大根(あかいはま・おおね)」と大きく分けて4つの代表的なダイビングスポットがあります。さらにボートで10分ほどかかる外洋のポイントとして「沖の根」があります。
雲見は牛着岩に代表される地形はもちろん、そこに集まる大小様々な魚の数と種類の多さに驚かされます。
また魚以外にもエビ・カニ類やウミウシなども実に豊富です。つまり潜っている間じゅう、退屈している暇がないのです。
それが本当かどうか、ぜひあなたの目で確かめに来てください。
雲見のダイビングポイント紹介
雲見を代表するスポットで、大小ふたつの三角の岩が並んでいます。
空気の乾燥した季節には牛着岩越しに富士山が見え、ダイバーならずとも心惹かれる風景です。
2.三競(さんきょう:ボート所用時間約3分)
牛着岩に勝るとも劣らない地形派スポット。最大水深は13mほどと浅いが、高低差は激しく立体的な地形を楽しめます。
3.黒崎(くろさき:ボート所用時間約5分)
洞窟の入口を塞ぐように群れる魚たちは圧巻の風景です。
4.赤井浜・大根(あかいはま・おおね:ボート所用時間約2分)
水深の浅い穏やかなエリア。講習や体験ダイビングによく利用されます。
5.はり石ビーチ
雲見で唯一のビーチポイント。1年中可能なナイトダイビングはここで行われます。
6.外洋・沖の根(おきのね:ボート所用時間約10分)
外洋にある大きな隠れ根です。時に強く潮があたり、回遊魚が行き交う上級者向けのエリアです。
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牛着岩(うしつきいわ)
これがアイダイブ作成・牛着岩マップです。
水面に姿を見せるふたつの三角の岩「大牛」と「小牛」。そしてその間にある「水路」。
この場所を中心に大小20以上ものトンネルや洞窟があります。しかもこれらの穴は単体で存在するのではなく、互いに結びつき、複雑な造形を作り出しています。
これらの穴をどの順番で、どうやって通るか。またその途中、どこにどんな生き物がいてそれをどうやってダイバーのお客様にお見せするのか。
コースのバリエーションは無限とも言えるほど。もちろんその日の波やうねり、透明度、潮の流れと言った海況にも左右されて思い通りのコースへ行けないこともしばしばあります。
お客様の残圧、スキル、そしてリクエスト。様々な要因を考慮しながらその日のベストの雲見をお見せする。ガイドの腕の見せ所です。
三競(さんきょう)
最大水深が14mほどと決して深くない海域に、1番から5番までナンバーのふり当てられた穴があります。
崖に沿って穴があるので、基本的なコースパターンは牛着岩ほど多く無いのは確かです。
しかしその複雑さ、立体的な作りは牛着岩に勝るとも劣りません。
また3番の穴には通称「エアドーム」と呼ばれる所があります。ここには天井にあいた穴から光がまっすぐに水中まで差し込む時期があります。
その時期とはお盆過ぎから秋の半ば頃にかけて。時間帯も限られています。
もちろん、天気が悪くてもこの美しい光のショーを見ることは出来ません。
季節限定・時間限定・天気限定の限られた人にしか見ることの出来ない天然の舞台なのです。
2016年9月には産経新聞の日曜版にその光景が紹介されたほどです。もちろんアイダイブはその取材に協力いたしました。
この美しい光景を見たいという方がいたら、ぜひリクエストしてくださいね!
黒崎(くろさき)
有名な「牛着岩」「三競」の影に隠れて、あまりスポットライトを浴びない黒崎。
しかしその実力は侮れないものがあります。このエリアには行き止まりの「黒崎の洞窟」と、複雑な形をした「黒崎のトンネル」があります。
洞窟の入口を塞ぐように現れるキンメモドキの群れが印象的ですね。
牛着岩や三競がほかのダイバーで混雑している時や、ちょっと気分を変えたい時。そんな場合に重宝する陰の実力者です。
赤井浜・大根(あかいはま・おおね)
最大水深が12m程と浅く、きれいな砂地と大きな岩があるエリアです。
このエリアにあるゴロタのビーチが赤井浜、水中にある大きな岩のことを大根と呼んでいます。
この大根の周りはきれいな砂地が広がっていて、体験ダイビングや講習にぴったりの場所です。
赤井浜ビーチには国道から細い道を伝って降りていくことが出来ます。ここには源泉掛け流しの温泉があって無料で入ることが出来ます。ただ湯温は低いので寒い時期に行くと風邪をひいてしまうかもしれません。
ダイバーは岩場に上陸してから歩いて温泉に入りに行くことが出来ます。その時はダイビングスーツを着ているので風邪をひく心配はないですね。
夏には深場からサカタザメが産卵の為に上がってきます。季節限定の生き物観察も楽しいですね。
外洋・沖の根(おきのね)
雲見には波止場から船で5分位内で行ける近場のポイントのほかに、外洋と呼ばれるエリアがあります。
ここは波止場からボートで10分〜12分ほど。牛着岩が2〜3分で着いてしまうので遠く感じます。
途中には千貫門という、まるでパリの凱旋門のような形の岩もあります。
◆ ご注意! ◆
「外洋ポイント・沖の根」は時に強く流れる上級者ポイントです。
自由潜降、中性浮力、マスククリア等の基本的スキルが必須です。
これらのスキルに不安のある方の参加は、ご遠慮いただいております。
到着するとそこには「沖の根」という大きな隠れ根があって、絶好のダイビングポイントとなっています。
水深40mからそそり立つ巨岩。時に強く潮がかかり、何が出るか分からない雰囲気がダイバーの冒険心をくすぐります。
ここは船のチャーター料金がおひとり様につきプラス5,500円別途必要です。また最低の催行人数も4名からと決まっているのでなかなか行くチャンスがありません。我もと思わん方のリクエストをお待ちしております。
雲見の潜りやすさ
雲見は海の中が面白いだけではありません。ダイバー用設備が整っていて、ダイビング自体とてもしやすいのです。
快適なボート
雲見はボートダイビングが主流です。でもポイントまで近いので船酔いしている暇もありません。
メインの牛着岩なら波止場から2分ほど。それ以外の所も(外洋以外は)みな5分程度で着いてしまいます。
またアイダイブがお世話になっている「雲見ダイビングサービスはまゆ」の船は、エキジット用のリフトがついています。
ボートのエキジットというと、普通は重たい器材を背負ったままハシゴを登るのが一般的です。
しかし雲見の場合はこのリフトのお陰で、楽にエキジットすることが出来ます。ダイバーはただリフトの上に立つだけでいいのです。
「はまゆ」の船は2艇。後ろのリフトが3人乗りと4人乗りとがあります。
下の写真は4人乗りの大きいほう。大勢のチームでも、あっという間にエキジットが終わるので水面で待たされずに済みます。
充実のダイバー用施設
雲見の漁協が管理しているダイバー用施設「雲見シーサイドハウス」も、使いやすいと評判です。
施設は波止場の目の前に建っています。ダイバーはここでセッティングをしたら、ダイビング用ボートまでは少し歩くだけです。
またダイビング用スーツを着たまま入れる湯船や、ストーブのある休憩所など、寒い時期でも快適に過ごせる環境が揃っています。
器材を洗う桶もビッグサイズ!冬はこの器材洗い桶にもお湯を張ってもらえるので、手がかじかんだりせずしっかりと器材が洗えて助かりますね。
雲見でのダイビングの流れ
初めて雲見を利用される方の為に、雲見でのダイビングの流れをご説明いたします。
雲見のダイビングサイトは当店から車で15分の場所にあります。
なので、ダイビングが終わるまで店には戻ってきません。
ダイビング後にシャワーを浴びて、着替えた状態で店に戻ります。
濡れた状態では車に乗れないので、お気をつけください。
朝、当店を出発する前に(または現地集合の場合は事前に)着替えやダイブコンピューター、カメラ、水中ライトなど、ダイビングに必要なものをまとめておくと効率がいいです。
雲見は波止場から潜る場所まで3分程度と船に乗っている時間が短いです。
ダイバーを降ろすと、船は波止場に戻ってしまいます。
常にピストン輸送しているので、出船時間も決まっていません。
ダイバーは準備ができたら、来た船に乗ります。
帰りの船は、ガイドがあらかじめ指定した時間に迎えに来るシステムです。
ダイバーは潜り終わるたびに、波止場に戻ってきて、専用施設で休憩します。
このスタイルはダイビングポイントが近い雲見独特のものですね。
他の場所ではあまり聞きません。
なので、ボートにはダイビングに必要なもの以外は持っていきません。
タオル、サングラス、ペットボトルなどはダイバー用施設に置いておきます。
マスクの曇り止めも船に備え付けのものがあるので、不要です。
波止場でのセッティング後は、船まで30m程度歩きます。
タンクを背負った状態で歩きますが、距離が近いのでそれほど苦にはなりません。
ランチは前述のダイバー用施設でいただきます。
ウエットスーツのままで大丈夫です。